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チリ、太陽光·グリーン水素に目を向ける

チリでは、政府の新再生エネルギー奨励政策の影響を受け、太陽光やグリーン水素などの新再生エネルギーへの関心が高まっている。

KOTRA·サンティアゴ貿易館によると、チリは南北に4,300kmにのぼる長い領土を持つ国で、多様な気候条件で新再生エネルギーの発展に適した環境を備えている。 北側にはアタカマ砂漠が位置しており、世界最高水準の太陽光エネルギーを誇り、南側には大きな風量と共に火山地形が密集しているため、太陽光、水力、風力など多様な新再生エネルギーの発電に有利な条件を備えている。

これを受け、チリでは再生可能エネルギーの発展が活発に行われている。 このほかにもチリ政府は、温室効果ガス排出削減など気候変化に対応するため、国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP)に参加しており、「エネルギー2050」政策を推進し、脱炭素化計画を施行している。

Juan Carlos Jobetチリエネルギー部長官は、2019年12月に開催された国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)で、脱炭素化に向け、24年まで700MW発電容量の火力発電所の稼動を中止させ、これを新再生エネルギーに当てる政策を発表している。 また、2021年7月7日、Jobet長官はさらにMejillones地域とPuchuncavi地域にある合計1097MW規模4基の石炭火力発電所を2025年までにさらに閉鎖することを決定し、これは全体石炭発電容量の20%に当たる数値である。

チリ政府は13年、気候変動に対応し、石炭や石油などの従来の火力発電方式から脱し、新再生エネルギーの電力市場の開発を促進し、投資を拡大するため、新再生エネルギー法を樹立した。 同法案は、25年までに新再生エネルギー発電の割合を20%まで増加させることを義務付けている。

さらに2015年にチリエネルギー省は再生可能エネルギーの比率をさらに高めようと「Energia2050」政策を発表した。 「エネルギー2050政策」は2030年までに全体生産電力の60%を、2050年までに全体生産電力の70%を風力、太陽光、水力など新再生エネルギーでまかなう内容を盛り込んだ政策だ。 チリは、新再生エネルギー発電の割合を徐々に拡大させており、2021年5月基準の全体設備容量の2万5,963MWの52%の1万3500MWが新再生エネルギーで運用されている。

チリ新再生エネルギー協会(ACERA)によると、21年6月基準でチリには太陽熱、太陽光、水力、地熱、風力、バイオガス、バイオマスなどの新再生エネルギー発電が行われている。 このうち、最も大きな割合を占めているのは、全体発電の49.7%を占める太陽光発電だ。 太陽光に次いで風力発電(37.5%)が最も大きな割合を占め、バイオマス(4.2%)と小水力(6.0%)がその後を継いでいる。

太陽光の場合、チリ内で活発に発電が進んでおり、市場比重も維持するものと見られる。 現地のエネルギー業従事者らは、チリ北部の砂漠が世界で最もコピー量が高いと強調し、まだ太陽光の潜在力は大きいと考えている。 実際に6月に南米唯一の太陽熱·太陽光複合発電所であるCerro Dominadorが竣工して運営を開始し、210MW級の設置容量を土台に約38万2,000世帯に電力を供給する予定だ。 当該発電所は年間約63万トンのCO₂排出を避けることができると見込まれる。

一方、チリは従来の新再生エネルギー源のほか、グリーン水素エネルギーの開発に向け、多大な努力を傾けている。 チリ政府は6月8日、チリ政府のグリーン水素エネルギー開発のための政府レベルの努力とプロジェクト投資促進のため、韓国·チリのグリーン水素エネルギー協力ウェビナに参加し、6月29日にはドイツのエネルギー省とグリーン水素エネルギー協力強化協約を締結するなど、グリーン水素エネルギーの開発およびプロジェクト投資奨励のため多くの努力を傾けている。

また、昨年末には国レベルの「グリーン水素エネルギー戦略」を発表しており、2030年までに25GW規模のグリーン水素エネルギーを1.5ドルkgの低価格で生産する目標を達成するため、以下の分野では戦略を講じている。

チリエネルギー省は、グリーン水素エネルギーを通じて生産された電力を、石油精製、鉱山用トラックおよびその他のインフラに必要な電力のために供給することにし、2050年までにグリーン水素エネルギー電力生産を通じて、安価で該当分野の電力を代替する見通しだ。

今年5月にチリエネルギー省はグリーン水素エネルギープロジェクトのための共同資金調達を開始し、エネルギー省のJuan Carlos Jobet長官はグリーン水素エネルギー事業の主要地域に挙げられる南部MagallanesのCabo Negro地域を訪問するなど、グリーン水素活性化に多くの努力を傾けている。 該当地域は、グリーン水素エネルギー開発のためのインフラ施設が整っており、今後、グリーン水素エネルギープロジェクトの加速化に向けた主要地域として見込まれている。

Andrea Moragaチリグリーン水素エネルギー協会H2 Chile専務理事は「最近チリで浮上しているグリーン水素エネルギープロジェクトはチリのグリーン水素エネルギー開発において大きな朗報で、グリーン水素エネルギーは炭素中立目標達成及びエネルギーの転換において重要な役割を果たすことになる」とし「グリーン水素エネルギーの潜在力を高く評価するのにMagallanes地域はグリーン水素エネルギーを生産し輸出するための優秀な条件を持った地域と確信しており、グリーン水素エネルギーを生産し輸出するための優秀な条件を持った地域と確信している。

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現代グロービス、グリーン水素の海上運送·EVバッテリーリサイクル事業本格化

現代グロービスが物流·流通力量を基盤にグリーン水素海上運送、電気車(EV)バッテリーリサイクルなど環境にやさしい新事業を拡張するというロードマップを出した。

そのため、別途のブランドを披露し、エコ市場で包括的プラットフォーム事業者としての立場を固めるという計画だ。

現代グロービスは4日、環境にやさしいエネルギーソリューションブランド「ECOH」(エコ)を発売すると明らかにした。ECOHは環境を意味する「エコ(ECO)」と人を意味する「ヒューマン(HUMAN)」の合成語だ。

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現代グロービスは、水素流通や電気自動車バッテリーのリサイクルなど、エコ事業で、ECOHを積極的に活用し、新事業領域を拡大する計画だ。水素事業はECOHに物流企業の特徴を表す英単語を加えた「ECOHロジスティックス」または「ECOHステーション(Station)」を、電気自動車バッテリー事業は「ECOHストレージ」をブランド名に活用する案を検討中である。

現代グロービスは、供給網管理(SCM)専門企業の特性を生かし、水素の生産や貯蔵、運送、供給など全領域で役割を果たし、水素バリューチェーンの構築に向けたサービスを提供するという戦略だ。まず、水素流通やインフラ運営事業を拡大し、30年までに水素出荷センターを9ヵ所に増やし、全国で360ヵ所以上の充電所に水素を供給する計画だ。

オセアニアや中東など海外のグリーン水素流通と関連インフラ運営事業、国内グリーン水素需要先独自開発プロジェクトなども進める。現代グロービスはすでに、国内有数の企業各社とコンソーシアムを構築し、グローバルアンモニア生産会社と戦略的協力関係を結んだ。水素と窒素の結合体であるアンモニアは、海上運送後に需要先からグリーン水素を抽出でき、最も効率性が高い水素貯蔵輸送媒体とされる。

現代(ヒョンデ)グロービスは、24年建造予定の超大型ガス運搬船(VLGC)2隻を通じて、グリーン水素運搬を推進する予定であり、今後、物量拡大の際は、追加の船舶建造も検討する計画だ。これと共に高圧の気体状態である水素を液化させて運送する液化水素の貯蔵·運送事業にも関心を持ち、グローバル水素専門社と戦略的な協力関係を構築して24年頃液化水素生産·流通市場にも進出する計画だ。

さらに、来年から実施される水素供給義務化制度(HPS)に歩調を合わせ、水素燃料電池発電所構築事業やエコ港湾造成のための陸上電源供給装置(AMP)販売事業に進出する案も検討している。今年5月から、全国のハイネット(水素エネルギーネットワーク)充電所に水素を供給するなど、水素経済の大衆化にも貢献している。 これには現代(ヒョンデ)グロービスが国内で初めて開発した水素供給網最適化フラットフォームが適用された。

現代(ヒョンデ)グロービスが構想したエコ事業のもう一つの柱は、電気車の重要部品であるバッテリーだ。現代グロービスは、現在進行中の電気自動車バッテリーリース実証事業に続き、今後、電気自動車を電力網と連結して遊休電力量を活用する双方向充電技術である「V2G(Vehicle to Grid)」に対する実証を土台に未来戦略を樹立する予定だ。

電気自動車需要が急増した今年を基点に、電気自動車バッテリーの通常使用周期(7-10年)が過ぎた2028年以降、廃バッテリーが大量に発生すると予想されるだけに、バッテリー回収·リサイクル事業も準備している。現代グロービスは今年初め、電気自動車の使用済みバッテリーを形態に関係なく運搬できる「プラットフォーム容器」を開発し特許を取得したほか、バッテリーをエネルギー貯蔵装置(ESS)として再利用するUBESS(UsedBatteryEnergyStorageSystem)事業も構想している。

現代グロービスの関係者は「先制的に韓国の水素物流とグローバル水素海上運送事業を育成する一方、電気自動車バッテリーの充電とリサイクル事業などを通じ、環境にやさしいエネルギー電力市場で包括的なプラットフォーム事業者としての立地を構築する」と述べた

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現代自グループ、米テキサス電気自動車バッテリーを再使用して電力供給

現代車グループが、米最大手公営電力発電会社と提携し、電気自動車バッテリーの再使用エネルギー貯蔵装置(ESS)を活用した電力供給に乗り出す。

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現代自動車グループは14日(現地時間)、米テキサス州サンアントニオ市にあるOCIソーラーパワー本社でCPSエネルギー、OCIソーラーパワーと「電気自動車バッテリー再使用ESS構築と電力システム連携実証事業了解覚書(MOU)」を結んだと15日、明らかにした。

CPSエネルギーは米国最大規模の公営電力·天然ガス会社で、テキサス州の約120万世帯に電力とガスを供給している。 テキサス州は米国で電力生産規模が最大の州だ。OCIソーラーパワーは、太陽光専門企業OCIグループの子会社で、北米地域の太陽光·ESS開発事業を行っている。

3社はMOUを通じて電気自動車バッテリー再利用ESS構築、リユースシステム運営時に発生するデータの共有·分析案、今後のエネルギー新事業推進に関する協力案について合意した。電気自動車の廃バッテリーを使ったESSは、エネルギーを常時保存でき、太陽光や風力などを活用する再生エネルギーと連携する場合、再生エネルギーの限界である変動性は減らし、普及の安定性を高めることができるメリットがある。

現代車グループは今回の実証事業のため、来年9月、独自開発した電気自動車バッテリー再使用ESSをテキサス州に設置する。CPSエネルギーは、ESS設置敷地を提供し、システムを運営しており、OCIソーラーパワーはESS電力変換装置(PCS)など、その他の設備を調達·施工する。

今後、3社は電気車バッテリーのリユースESS商品性·事業性の検証、電力系統の安定化効果の検証等を目標に実証事業を進める予定である。現代車グループエネルギー新事業推進室長(常務)は「今回の実証事業は電気車バッテリー再使用ESSの北米電力市場進出のための足がかりになる」とし「今後水素生産、貯蔵、発電システムも連携し再生エネルギーの変動性問題を環境にやさしく解決するソリューション事業に拡大する計画」と述べた。

キム·チョンホOCIソーラーパワー社長は「太陽光事業者として豊富な経験と技術を保有するOCIが今回のMOUを通じて北米エネルギー市場攻略を加速化する基盤を構築した」とし「早く成長する米国新再生エネルギー市場を先導する」と述べた。

現代自グループは2018年、世界的なエネルギー企業のフィンランド·バルジラとパートナーシップを結んだのに続き、昨年から韓国水力原子力、OCI、ハンファキューセルなどと多様な技術提携·協約を結ぶなど環境にやさしい資源循環体系構築に拍車をかけている。

今年1月は、韓国水力原子力と共に、現代車[005380]蔚山(ウルサン)工場内の太陽光発電所で生産された電力を、必要に応じて保存し、再び外部電力網に供給できる2MWh級電気車バッテリーの再使用ESSを構築して運営している。

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中国の水素経済ロードマップ、10年後の水素自動車100万台

昨年、中国では年間2531万台の新車が売れた。 このうち、エコカーと呼ばれる新エネルギー車両(純粋電気、プラグインハイブリッド電気、水素燃料電池)の販売量は、全体車両販売量の5.41%の137万台だった。 新エネルギー車の中でも大半が電気自動車で、水素燃料電池を取り付けた水素自動車の販売量は1000台程度に過ぎなかった。 昨年末基準、中国道路を走る水素車は計7000台程度だった。 事実上、中国自動車市場で水素自動車の存在感はほとんどなかった。

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これまで注目を受けられなかった水素が中国の国家核心エネルギーに浮上した。 中国の習近平国家主席が昨年9月、国連総会で「2060年炭素中立」目標を宣言した後、水素が炭素排出削減のための主要エネルギー源に急浮上したのだ。 今年初め、中国政府は「2030年水素車100万台時代」を切り開くと公表した。 「水素屈起」宣言だ。 中国の国営エネルギー企業は、政府政策に合わせて水素エネルギーの開発に本格的に乗り出し、地方政府も水素インフラの構築に乗り出した。 自動車メーカー各社も、水素自動車市場の主導権を握るため、水素自動車の発売を急いでいる。

中国政府は今年3月に確定した「第14次5ヵ年経済·社会発展計画と35年長期発展目標」で水素産業育成と加速化方針を明示した。 5年前の第13次5ヵ年(2016-2020年)計画以前は水素エネルギーに関して中国政府が具体的な計画を提示したことがなかった。 中国政府は2019年に初めて政府業務報告で水素エネルギーに言及し、向こう5年間、経済発展目標から水素を国家核心エネルギー級に格上げした。

中国行政部の国務院は昨年11月に公開した新エネルギー車両15ヵ年計画で水素燃料電池供給網構築と水素トラック·バス開発に集中すると明らかにした。 乗用車よりはトラック·バスなど商用車中心に水素自動車を拡大するという計画だ。 中国科学院傘下広州エネルギー研究所の張芳明主任(所長)によると、中国で2016-2020年の5年間、水素自動車は年平均1000台程度売れた。 大半がトラック·バスなど商用車だ。 2020年末基準の中国の水素自動車保有量は7000台水準だ。 25年には水素自動車を10万台に、30年には100万台に増やすというのが中国政府の構想だ。 水素充填所も25年300基、30年1000基に拡大する。

陳岳華·中国広東省商務庁副庁長は14日、広州で開かれた「2021韓国·広東水素経済協力セミナー」に出席し、「中国政府が環境にやさしい発電、低炭素転換を推進し、水素産業発展の意志を明らかにした、広東省は中国製造の中心地で、水素自動車と水素燃料電池産業クラスターを育成し、水素産業全般の競争力を高めている」と紹介した。 中国南部の広東省は最近、北京市や上海市と共に、水素自動車のモデル都市に選ばれた。 陳副庁長は「特に広東省は中国と外資系自動車メーカーが多く集まった自動車製造クラスターで、水素燃料電池技術の開発、水素自動車の普及と応用、水素燃料供給など水素自動車産業の発展を促進する一連の政策を設けて施行中」と述べた。

首都北京市は、25年までに水素自動車1万台以上、水素充電所74基を構築するという計画を公開した。 北京市政府は水素関連企業10-15社を育成し、核心部品·装備生産のための産業クラスターを造成し、研究開発機関3-4社を作ると明らかにした。 地方政府主導で水素産業を開発する。 来年2月の冬季五輪開催に先立って、北京首都国際空港と近くの張家口市を結ぶ高速道路に水素充填所も建設している。 上海市は23年、水素自動車を1万台に増やし、水素充電所を100台に拡大すると明らかにした。 昨年末、上海市で走る水素車は1500台、充電所は9ヵ所に過ぎなかった。

中国国営エネルギー企業のシノペックは最近、南西部重慶市に初の地下水素貯蔵庫を完工した。 地下150メートルに1日水素1000キログラムが供給できる規模だ。 重慶市水素モデルバスと物流車両がここで水素を充填する。 シノペックは、政府の第14次5ヵ年計画に従って水素貯蔵庫30ヵ所を建設する計画だと発表した。

中国の自動車メーカー各社は、電気自動車市場に続き、水素自動車市場でしのぎを削る構えだ。 中国最大SUV·ピックアップトラックメーカーの長城汽車(GWM)は今年、初の水素燃料電池SUVとトラックを発売する予定だ。 長征軍·長清車会長は今年3月、「長清は25年水素自動車販売トップ3になる」と述べた。 魏会長によると、長成汽車はこの5年間、水素関連技術の開発に20億元(約3400億ウォン)を投資した。 今後3年間30億元(約5100億ウォン)を追加投資する」とも述べた。

これに先立ち、昨年9月、中国最大の完成車企業である上海自動車(SAIC)は、25年の中国水素自動車市場シェア10%を占めるという目標を明らかにした。 5年間、少なくとも10種の水素自動車を発売し、水素自動車の年間生産量や販売台数共に1万台を満たす計画だ。 吉利·東風·長安·第一など別の中国自動車メーカー10社も水素車の発売を準備中だ。

現代自、トヨタなど外国自動車メーカーも中国水素自動車市場攻略に乗り出した。 現代車は今年3月、広州市で初の海外水素燃料電池システム生産工場(HTWO広州)の建設を開始した。 水素自動車の中核部品である水素燃料電池システムの海外初生産基地として中国を選んだ。 来年末の完工予想時点を基準に年間生産目標は計6500基だ。 中国で販売される水素自動車6500台に現代車水素燃料電池システムを組み入れるという話だ。

韓載赫(ハン·ジェヒョク)駐広州大韓民国総領事は「水素経済という概念はまだ馴染みが薄いが、まもなく普遍的エネルギーとして定着し、気候変動への対応に向けて拡散速度も非常に速い」とし「水素経済拡散のためにはモビリティとインフラ各部分で技術開発が必要で、経済性も確保しなければならない」と述べた。

上海大学の張柱君教授は先月、「21嘉誠水素産業開発サミット」に出席し、「水素燃料電池の生産コストを下げ、水素充電所の建設を拡大することが水素エネルギー産業を育成するための2つの核心課題」と述べた。

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ABB、J-ICガス圧縮プロジェクトに電力供給する

ABBは1日、数十億ドル規模とされるザンス·アイオ(J-IC)プロジェクトに総括電力システム(EPS、Electrical Power System)を供給する約1億2000万ドル規模の契約を受注したと明らかにした。 これはシェブロン豪州とアーカーソリューション契約で構成され、今年7-9月期の受注となる。

ザンスアイオガス田は、豪州北西の海岸から約200キロ離れており、水深約1400メートルに位置している。 このガス田はシェブロンが運営するゴルゴン(Gorgon)天然ガスプロジェクトに属しており、世界最大の天然ガス開発プロジェクトの一つだ。 J-ICプロジェクトは深海から海岸までガスを輸送する事業で、世界で3番目に先端圧縮技術を適用する。

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今回のプロジェクトは、ノルウェー以外の地域でABBがEPSまで提供する初の事例だ。 ABBはノルウェーのアスガルド(Åsgard)およびガルファクス(Gullfaks)油田において海底圧縮技術を初めて適用した。

プロジェクトは△2万7000トン(上部設備及び船体)の無人FCS(Field Control Station、現場制御所)△約6500トンの海底ガス圧縮インフラ△バロウ島までつながる135km海底電力ケーブルへの建設及び設置を含む。

ABB工程自動化事業部門総括代表のピーター·タービッシュ社長は「Jansz-Ioプロジェクトは天然ガスがアジア太平洋地域の顧客の主要供給源として維持している。 主に石炭に依存する多くの国家地域にわたるエネルギー転換を支援する」とし「天然ガスは石炭と比較してエネルギー単位当たりの二酸化炭素発生が半分程度にすぎない。 炭素中立未来に近づく革新的な海底電力技術を開拓し、全世界のエネルギー産業を先導することができて誇らしい。 このプロジェクトはシェブロン、アーカソリューションと緊密な協業、そして両社と共に行った信頼深い海底開発の歴史を反映している」と述べた。

アーカーソリューション海底開発総括のマリア·ペラルタ副社長は「低炭素石油およびガス生産を実現し、未来のエネルギー要求条件に合わせた再生可能なソリューションを開発するという会社の責務を支援する非常に重要なプロジェクト」とし「ABBと再び協力し海底ソリューションを新しい段階に引き上げ、持続可能なエネルギー生産への転換を加速することができて嬉しい」と述べた。

ABBはJ-IC上部設備と海底両方の電気設備のほとんどを供給する。 ガス圧縮プロジェクトでABBの核心技術である「陸上電力」と「長距離脱潮式海底電力可·変速ドライブ」が最初に結合する。 電気システムは深さ1400mから140kmにわたって100MVAを伝送できる。

一方、この契約は概念開発と基本工学設計(FEED、frontendengineeringdesign)研究に続いて落札された。 工事は直ちに開始され、海底圧縮システムは25年に稼動する予定だ。

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米バイデン政府、海上風力プロジェクトの推進に拍車をかける

連邦政府の承認が遅れ、遅々として進まなかった米国の海上風力プロジェクトが、バイデン政府発足後、加速化する動きを見せている。

最近、ウォールストリートジャーナルによると、バイデン大統領は2030年までに海上風力容量を2倍に増やすための段階を内務部長官が究明するよう指示する内容の行政命令に先月署名した。

海上風力はドイツ、デンマーク、英国など欧州で活性化している反面、米国の場合長く複雑な連邦審議手続き、供給網イシュー、水産·海洋生態系に及ぼす影響に対する懸念などで発展が遅れている状況だ。 現在稼動中の海上風力発電団地は2ヵ所に止まり、欧州に比べ、大幅に小さな産業規模を形成している。

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海上風力の普及が遅れているのは、連邦政府の承認遅延が最大の理由だ。 現在、約10件の海上風力プロジェクトの提案書が内務部傘下の海洋エネルギー管理局(BOEM、Bureau of Ocean Energy Management)の承認を得られずに待機しているという。

米国初の大規模プロジェクトとして推進中の「Vineyard Wind プロジェクト」は、連邦政府の審議過程で既に数回延期されている。 問題は、連邦政府の審議が長引く間、風力タービンの技術が急激に発展し、数年前に提出した最初の提案書を修正しなければならない状況も発生している。

米国内の風力事業者らは、バイデン大統領の今回の措置がこれまで遅々として進んできた連邦政府の海上風力プロジェクトの検討速度を高める契機になるものと期待している。

大西洋沿岸の米国各州が炭素排出削減目標のため海上風力契約を増やしたことで、新たなモメンタムが形成されている点も肯定的な要因に挙げられる。 米清浄電力協会(American Clean Power Association)によると、35年まで2万9000MW以上の海上風力資源が確保されると期待される。

米国内で海上風力で特に注目されている国はニューヨーク州だ。 ニューヨーク州は、海上風力発電の目標値を2035年までに9000MWに設定し、これを達成するための具体的な事業を進めている。 最近、2つのプロジェクトを追加で選定し、現在まで計5つの約4300MW規模の海上風力プロジェクトを推進することにした。

先月追加で選定された2つのプロジェクトはEquinor社の「Empire Wind 2プロジェクト」(1260MW)と「Beacon Windプロジェクト」(1230MW)だ。

これらの事業はニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA, New York State Energy Research and Development Authority)が競争入札を通じて海上風力プロジェクトを選定し、開発企業と再生エネルギー認証書(ORECs, Offshore RenewableEnergyCertificates)の購入契約を締結する方式で行われる予定だ。

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カナダ、2050年までに水素エネルギー30%まで拡大

米国や欧州、韓国などが水素経済の活性化に乗り出した中、カナダも水素エネルギーの比重を2050年までに30%に拡大することを決め、水素経済の生態系構築に乗り出した。

KOTRA によると、最近カナダ連邦政府は水素産業を本格的に育成する政策に集中している。 カナダ天然資源部は昨年12月、2050年の炭素中立を目標に水素産業を積極的に育成するための「カナダ水素戦略」を発表した。 2030年まで年間4,500万トン規模の温室効果ガス削減、35万個の雇用創出、水素生産及び輸出競争力の強化を目指す。

カナダ連邦政府は過去3年間の研究·分析を通じて「カナダ水素戦略」政策を準備してきた。 グローバル水素産業を先取りできるよう投資と提携を促進させる戦略として、15億カナダドル規模の「低炭素ゼロエミッション基金(Low-carbon and Zero-Emissions Fuels Fund)」が支援される。

連邦政府はまず、クリーンエネルギー源として水素生産量を拡大し、水素の活用を産業全般に拡大させていく。 これを実現するために、カナダ内の水素開発関連目標を達成するための32の勧告案と戦略的提携、投資危険度の軽減、革新、規範と標準の計8つの必須要素を発表した。

連邦政府は電力発電、製造業、インフラ産業など産業全般における水素活用により温室効果ガス排出を低減し、2050年までに500億カナダドル規模の収益が創出できると期待している。 また、全体エネルギーの最大30%を水素の形で供給し、競争力のある水素経済を構築できるとみている。

水素戦略報告書によると、生産された水素が活用できる主要分野は運送手段燃料、電力生産、熱生産、暖房、化学製品、鉄鋼製造業などだ。 この中で最も大きな比重を占める分野は電気乗用車と電気バスに使われる燃料電池、電力生産のための水素タービン、建築用燃料電池などだ。 連邦政府は今後、水素インフラの拡大や水素価格が下落すれば、水素燃料は経済性が十分なエネルギー源となり、様々な産業で活用できると見込んでいる。

カナダの年間水素生産量は300万tで、世界生産量の約4%を占めている。 これに加え、豊富な資源、熟練の専門家、エネルギーインフラ資産、水素燃料電池技術などが水素経済を先導できる産業生態系の構築に長所を持っている。

ケベックとアルバータ州は、各地域が持つ資源を活用し、カナダの水素生産中心地に浮上している。 ケベック州は豊富な水力発電から得られる電気で水を電気分解してグリーン水素を生産しており、アルバータ州は石油および天然ガス産業の炭素捕集·貯蔵技術によりブルー水素を生産できる強みを持っている。

ブリティッシュコロンビア州中心には燃料電池クラスター(FuelCellCluster)が形成されており、バラード(Ballard)、キューミンズ(Cummins)、グループ(Loop)など水素燃料電池開発企業が密集している。 また、オンタリオ州では低炭素水素生産を活性化させるため、民間企業、協会などと協業し、州政府レベルの水素戦略の樹立を推進している。

カナダ内ではオンタリオ、アルバータ、ケベック、ブリティッシュコロンビア州などを集中的に水素生産と適用に関するプロジェクトが進められている。 特に、アルバータ州は、域内ですでに構築されたエネルギーインフラのおかげで、自立的な水素経済をより早く樹立し、カナダの主要水素ハブになる力量を備えていると評価されている。 今年6月、米国の産業用ガス専門企業エアプロダクツはアルバータ州エドモントン地域内の水素エネルギー団地(Net-ZeroHydrogenComplex)建設に総額13億カナダドル規模の投資計画を発表した。 炭素捕集·貯蔵技術を通してブルー水素の生産、電力生産、流通などを含む大規模プロジェクトで、2024年の稼動を目標にしている。 1日1500トン以上の水素を生産し、年間300万トン以上の炭素を捕集できる規模だ。

また1月にはドイツのティッセンクルップ(Thyssenkrupp)がケベック地域に88MW規模の受電海プロジェクト推進計画を発表した。 水力で年間1万1100tのグリーン水素生産を目標にしており、施設稼動時期は2023年である。

カナダは、水素経済を先導するため、世界各企業や政府とのパートナーシップも強化している。 カナダの天然資源部は3月、第7回ベルリンエネルギー転換会議(Berlin Energy Transition Dialogue 2021)に参加したドイツ政府とグリーン水素の生産および輸出に協力することにした。 カナダで生産されたグリーン水素をドイツに輸出するための共同開発などの内容である。

この他にもカナダはアメリカ、フランス、日本、韓国、中国、オーストラリアなど海外の民間企業や政府機関との協力により様々な水素生産および活用開発関連事業を行っている。

大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の李熙元(イ·ヒウォン)カナダ·トロント貿易館は、「今年7月に開催された2021年、韓国·キャエネルギーフォーラムに参加したカナダ水素·燃料電池協会の関係者によると、カナダ内の水素生産施設の拡大、水素自動車の生産、連邦政府の支援政策などを考慮すれば、今が水素経済を本格的に活性化できる適切な時期だと強調した」とし、「バラード(Ballard)、キュミンス(Cummins)、グループ(Unilire)などにも関心があり、主要企業だ。

続いてトロント貿易館は「現在ブリティッシュコロンビア州に水素充電所ネットワークが集中的に形成されている中、10の充電施設を拡充するための水素充電インフラプロジェクト入札が進められている、韓国企業との協力機会分野としては水素輸出基盤を構築するためのインフラ、電気自動車製造などが挙げられる」と明らかにした。

ブルームバーグNEFが発刊した2021年NewEnergyOutlook報告書によると、2050年のグローバルグリーン水素の需要規模は13億トン以上を記録するという。 また、2050年のグリーン水素の生産単価は1kg当たり0.8~1.6ドルの水準まで下落すると見込まれている。

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現代(ヒョンデ)自水素トラック、IAAモーターショーで「ベストモビリティ」受賞

現代(ヒョンデ)自動車は15日、今月12日に閉幕したIAAモビリティ2021で、エクシエント水素電気トラックが「ベストモビリティ賞」を受賞したと発表した。

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ベストオブモビリティ2021アワードはIAA組織委員会とデロイト、ドイツの物流·自動車専門誌「ビジョンモビリティ」が共同主管した。 モビリティ·コネクティビティ·インフラなどをテーマに11分野の商品とサービスを選定した。

現代自エクシアント水素電気トラックは11部門のうち「代替エネルギー車両」部門でベストモビリティ賞を受賞した。

IAAモビリティ2021は、世界4大モーターショーの一つであるフランクフルト国際モーターショーがミュンヘンに舞台を移して開催された展示会だ。

ベストモビリティ賞はIAAモビリティ2021に参加した企業や製品、サービスを対象にオンライン投票を通じて選ばれた。 ビジョンモビリティ購読者をはじめ、関連専門家など1200人あまりが参加した。

マーク·フレイミュラー現代車商用革新事業部長専務は「今回の受賞はエクシアント水素電気トラックに対する欧州人の高い関心を確認した結果」とし「現代車は炭素中立に対する実現可能な方法を提示し、水素モビリティの先駆者になる」と述べた。

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現代重工業グループ、「ガステック」で次世代グリーンシップを披露

現代重工業グループが世界的なガスイベントであるガステックで、二酸化炭素、水素、アンモニアなど、次世代グリーンシップ技術力を大挙披露する。

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現代重工業グループは21-23日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催される「ガステック2021」に参加すると発表した。 現代重工業グループは今回の展示会でLNG船、LPG船などガス船の縮小モデルを展示し、独自開発した次世代船舶技術を紹介する。

特に今回のイベントで韓国造船海洋、現代重工業、現代尾浦造船の現代重工業グループ造船3社は、△大型液化二酸化炭素運搬船△液化水素貨物運営システム△大型アンモニア推進·運搬船△中小型LNGFSRU(浮遊式ガス貯蔵、再起化設備)などの船級および機器の基本認証を取得する予定だ。

現代重工業グループが今回開発した4万㎥級液化二酸化炭素運搬船は世界最大規模で、運航中、タンクの圧力を維持し貨物を安定的に保存できる貨物貯蔵システムと貨物運営システムを適用した。

またバイローブ方式(丸タンク2つがかみ合った形)のタンク7つを利用して貨物積載量を極大化し、LNG推進エンジンを搭載して環境規制に対応できるようにした。

現代重工業グループは炭素中立実現のための二酸化炭素の捕集と活用、貯蔵(CCUS)関連技術の需要が増加し、成長が予想される液化二酸化炭素運搬船市場を先取りするという計画だ。 グローバル市場調査機関のインダストリアクは、CCUS市場規模が今年から年平均29.2%成長し、26年は253億ドルに上るだろうと見込んだ。

また、現代重工業グループが開発した水素運搬船の核心技術である液化水素貨物運営システムは、安定的な加圧タンクを適用し、運航中に発生する水素蒸発ガスを発電用燃料として再利用でき、再起動システムを搭載して輸入ターミナルがない場合にも消費先への水素供給が可能になった。

アンモニア推進·運搬船は、ガス船市場の要求を反映し、9万1000㎥級の大型サイズで開発され、LNGFSRUは小規模LNGプロジェクトに適合するよう4万㎥級に設計されたのが特徴である。

これと共に、現代重工業グループは今回の行事で、英ロイド船級と業務協約(MOU)を交わし、サイバー空間で船舶を具現するデジタルツイン船舶ソリューション(HiDTS)を設計、試運転、運航段階まで商用化できるよう、協力を強化していく予定だ。

現代重工業グループの関係者は「海上環境規制が強化され、船舶分野の技術トレンドも急変している、CO₂アンモニア水素など海上モビリティ分野の環境にやさしい技術パラダイムを導いていく」と述べた。

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自動車の走行距離を3倍に増やし鉄抽出。 カーボンゼロプール「水素新技術」

世界的に温室効果ガス排出規制が強化され、企業が水素に注目している。 水素は温室効果ガス排出量を削減できるだけでなく、化石燃料よりもエネルギー効率が高く、貯蔵·輸送も容易であると評価されている。 韓国版水素委員会「コリアH2ビジネスサミット(Korea H2 Business Summit)」の創立総会と共に開かれた「2021水素モビリティショー+」を前後に韓国の主要企業は炭素中立を実現する水素新技術を披露した。

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韓国の現代自動車グループは2040年を水素エネルギー大衆化元年にするという「水素ビジョン2040」を発表した。 現代自グループの鄭義宣(チョン·ウィソン)会長は今月7日、現代自グループの水素関連の初イベント「ハイドロジェン·ウェーブ」で、「現代自グループが夢見る未来水素社会ビジョンは水素エネルギーを『誰でも、すべてに、どこでも』(Everything、Everywhere)と使うこと」と明らかにした。

まず2028年まで全ての商用車ラインナップに水素燃料電池を適用する。 このため水素燃料電池システムが持つ体積·出力·価格などの問題を解決するのが核心とされている。 現代自グループはその糸口として「第3世代水素燃料電池システム」を23年に披露する予定だ。

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現代車グループが公開した第3世代水素燃料電池システム100キロワット級の試作品は水素車ネクソに適用された第2世代燃料電池システムより体積を30%減らした。 トラック、バスに適用される商用車用200キロワット級の試作品はネクソと体積は似ているが、出力は2倍ほど増えた。 特に、価格を現在より50%以上引き下げる計画だ。 2030年にはさらに価格を引き下げ、一般電気車並みの価格競争力を確保することを目標としている。 また商用車用の高耐久型燃料電池システムは、総走行距離を現在の3倍水準の50万キロ以上に増やす予定だ。

SKグループの崔泰源(チェ·テウォン)会長は「水素生態系の活性化に向け、SKグループも中枢的な役割を果たす」と抱負を語った。 SKE&Sはまず2023年から副生水素基盤の液化水素を年間3万トン生産し、2025年からブルー水素を年間25万トン生産する計画だ。

ブルー水素は液化天然ガス(LNG)などの化石燃料を改質して作った後、炭素を捕集した水素だ。 化石燃料を使わず再生エネルギーのみを利用して生産する「グリーン水素」が最終段階だが、現在は経済性に欠けるため、ブルー水素が飛び石の役割を果たすものとみている。 国際エネルギー機関(IEA)によると、グリーン水素の生産費用はキロ当たり3~7.2ドルと、ブルー水素(1.5~2.9ドルキロ)より2倍以上高い。 SKE&Sは、捕集した二酸化炭素を貯蔵する技術(CCS)を高度化するため、韓国エネルギー研究院などと研究に乗り出した。 海外の天然ガス田などに埋め立てる計画だ。

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SKグループはまた、液化水素流通にも乗り出す計画だ。 2020年までに全国に水素充電所約100カ所を設置することを目標としている。 液化水素は気体水素より体積が800分の1水準で貯蔵·流通に有利だ。 ただ、水素を液化するためには常温で零下263℃以下に下げなければならない。 SKE&Sはこれまで、天然ガスを氷点下161℃以下に下げ、LNGの形で供給した技術を活かし、液化水素供給網も構築できるものと見ている。

ロッテグループは2040年までに炭素中立を達成すると宣言した。 辛東彬(シン·ドンビン)ロッテグループ会長は「炭素捕集技術、グリーンアンモニア熱分解などの技術力をさらに発展させていく予定」と述べた。 2025年までにブルー水素16万トンを生産し、2030年までにグリーン水素44万トンをさらに生産するのが目標だ。

特に、ロッテグループは捕集した二酸化炭素を化学製品にする計画だ。 ロッテケミカルは麗水第1工場で国内石油化学史上初めて気体分離膜を適用したCCU技術を実証している。 触媒を利用して二酸化炭素をエチレンオキサイド、プロフレオキサイドと反応させてポリカーボネートを生産するのだ。 二酸化炭素をドライアイスや半導体洗浄液の原料にも製造できる。

ロッテケミカルは実証を経て2023年までにCCU商用化設備を構築し、年間6万トン以上の二酸化炭素を捕集する計画だ。 大山工場と蔚山工場まで関連設備を拡大し、年間20万トン以上の二酸化炭素を活用する計画だ。

ポスコ(POSCO)グループは2050年の炭素中立目標に合わせて水素還元製鉄を開発している。 ポスコグループの崔廷友(チェ·ジョンウ)会長は「水素還元製鉄を商用化し、鉄鋼製造工程を根本的に革新する計画」と明らかにした。

水素還元製鉄は鉄鉱石から酸素を分離するときに使う還元剤を石炭(3CO)から水素に取り替えることが骨子だ。 現在は高炉(溶鉱炉)に鉄鉱石と石炭を入れて1500℃以上の高温で溶かせば、一酸化炭素(CO2)が鉄鉱石から酸素を取り出せる。 この過程で二酸化炭素が発生する。 反面還元剤として水素を使えば、鉄と一緒に水(H₂O)が出る。

ポスコは10年から20年内に水素還元製鉄技術を開発し、既存の高炉設備を水素還元製鉄設備に段階的に切り替え、2050年の商用化を目標にしている。 水素還元製鉄が商用化されれば、ポスコ製鉄所だけでも年間375万トンの水素が必要になる見通しだ。 ポスコエネルギー発電所を水素·アンモニア発電所に転換する場合、さらに水素が100万トン以上必要となる。 ポスコはこれに歩調を合わせ、2050年までにグリーン水素500万トンの生産体制も整える計画だ。

ハンファグループは、水素生産に焦点を合わせている。 水素時代まで飛び石の役割を果たすと予想される「水素混焼発電」がある。 既存のガスタービンは液化天然ガス(LNG)を投入して電気を生産した。 一方、水素混素発電はLNGと水素を混合し、ガスタービンを回している。 これまでは混消費率はLNG7水素の3レベルだったが、ハンファインパクトは世界最高レベルの混消費率5:5を実証している。 ハンファソリューションの金東寛(キム·ドングァン)社長は、「水素混素発電技術は水素エネルギーへの漸進的変化で最も短期的かつ経済的な代案になると思う」と語った。

ハンファグループは水を電気分解して水素を生産する水電解技術にも力を入れている。 ハンファソリューションは従来の受電害技術の短所を補完した次世代「マイナスイオン交換膜受電害技術(AEMEC)」を開発している。 現在の水電解技術は、大きく分けてアルカライン水電解(AEC)と陽イオン分離膜水電解(PEMEC)、陰イオン交換膜水電解などがある。 AECは最も技術が成熟した段階だが、生産性が低く再生エネルギーとの連携が難しいという問題がある。 PEMECは生産性は優れているが、イリジウムのような高価な素材を使ってこそ、価格競争力が落ちる。 ハンファはこの二つの技術の長所を結合した陰イオン交換膜受電し、技術を24年に商用化する計画だ。

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現代重工業グループは30年までに環境にやさしい水素生態系を構築することを目標にしている。 特に新再生可能エネルギーを活用して生産される「グリーン水素」は、国内生産量より海外からの輸入量が多いと予想され、運搬の役割が重要になる見通しだ。 鄭基善(チョン·ギソン)現代重工業持株副社長も「現代重工業グループが最も得意とする運送、貯蔵分野で役割を果たす」と述べた。

現代重工業グループの韓国造船海洋や現代重工業、現代尾浦造船は昨年、世界初の商業用液化水素運搬船級基本認証(AIP)を取得した。 だたし、水素を液化状態で運搬するためには零下253℃以下の超低温状態を長時間維持しなければならない。 特に、海では揺れなどでさらにレベルの高い技術が必要だ。 現代重工業グループは空·断熱性能を高めて水素の自然気化を最小化する液化水素タンクを開発する計画だ。 また、液化水素よりも多くの水素を貯蔵できるアンモニア(NH))推進船の概念設計基本認証も最近、確保した。